wanichan's blog

英会話や旅行に関することなど、非技術的なネタを綴っていきます。

YouTube広告に頻繁にでる商品はたいてい低品質かも

縄文文明とか日本が最古の文明とかいうのが今の定説となっていますよね。戦後GHQにより支配層にとって都合の悪いものを焚書したという事実から、その辺について興味持つようになったわけですが。

で、この頃頻繁に古代日本とか歴史についての書籍の宣伝がYouTubeに頻繁に出るようになったのがこちら。

たまたま安売りしてたので、上下セットで買ってしまいました。

とりあえずサンプルダウンロードすればよかったんですが、疑いもせずにポチってしまったんです。

んで、いざ読み始めてみると・・・・あれ???

単に著者の妄想とか希望にまかせて書いたっていうか、こんなに主観的で根拠のない本は初めてです。

「はじめに」の中で「えええ?」と思った部分を抜粋します。

自国の歴史を語ることは、自らのアイデンティティとかかわる物語を描くことです。それは、構築的であるからこそ、そのメンテナンスを必要とし、それを怠ればその姿は曖昧になってしまいます。つまり自らの存在理由を明らかにする上では当然ナショナリスティックな物語を必要とするのです。坂本氏が、日本の戦没者のための「追悼・平和祈念のための記念碑」を国の施設として建てるときに、委員会の中で断固反対し、靖国神社でなければならない、とされたのも、そうした考えがあったからでしょう。歴史的由来がないと、国民は信じないのです。

靖国神社についても言及していますが、著者はその靖国神社が何のためなのかわかってないって感じです。似非保守の成せる業。TVメディアで伝えられているものをそのまま信じ込んでますね。洗脳された被害者なのか、日本会議とかの取り巻きなのか謎ですが。

招魂社概説

ameblo.jp

ja.wikipedia.org

ついでに秀逸なカスタマーレビューをコピペ

読者を勘違いさせないように学説ではなくフィクションだときちんと断るべき

YouTube に CM がしつこく表示されて鬱陶しいことこの上ないこの本ですが、紀元前の日本最初の文明は関東だったと完全に著者の希望的憶測主観のみで書かれています。

まず著者はご自身のホームページで卑弥呼神社が現在に残っていないから、卑弥呼など最初から存在しなかったと言っている人だということを最初に紹介しておきます。

著者曰く、卑弥呼は存在しない=邪馬台国も存在しない。しかし日本全国から同じような縄文土器が出土しているのである程度統率した文明があったはずで政府が存在したはずだ、だから私が考える別の政府があった(根拠不明)というのが主張のようです。

文字などが発達していなかった時代の文明で文献に残し様が無いし、建築もまだその後の神社を建てるなどのレベルまで発展していないのだから神社はどうやって建てるのかもよくわかりませんが。

その時点で歴史ファンと言うか考古学に興味のある人ならどういう感じなのかある程度察しがつくでしょう。

紀元前どころかつい約500年前の戦国時代、つまり徳川家康が日本を平定して江戸時代になり、京の都(京都)の東版として初めて関東平野の江戸に首都を移転する前までは豊臣幕府で大阪が首都になり、織田信長以前は足利将軍等室町時代もずっと京都が首都だったことは小学生でも知っているわけです。

京の都の京という字は天の子の住む土地という意味なので=天皇の居住地=首都という意味ですから、徳川幕府の要望で宮城を関東平野に移転したことで東版の京の都という意味で初めて東京都という名前が出現するわけです。

また当然このような本を書く方や、読む方々は当たり前に知っていることですが邪馬台国は遺跡や出土品等から現在の福岡県や佐賀県等九州に存在したと推定されており、立地的に大陸に近いため最初の文化は大陸から入りそこで発展し本州の方に伝わっていったとされているのが現在のきちんとした根拠のある学説であり定説です。

個人の趣向や憶測に基づいたいわゆる主観と、物的な根拠があり第三者等誰が見ても明らかである客観、この二つの区別が出来ずに好き嫌い(主観)と良い悪い(客観)を混同している人間が日本では増えていて程度の低下に非常に危惧しています。

個人の憶測や、こうあったらいいなという希望を描くだけなら単純に著者の憶測やフィクションと断ってから描くべきで、新発見とか定説を覆えそうと思っているのなら根拠を示すべき。

ただ現代人に受けそうだというだけで創作である神話を根拠に、最初の文明はどこどこで発祥したなどと言っているようではまったく話になりません。
神話というのは、神が作ったとか宇宙からやってきたとか、当時の科学技術の水準で書かれた現代から見ればフィクションが多分に含まれますから。

フィクションを根拠に真面目な考古学として学説を書いてしまえば、その答えもフィクションになってしまうのは当然のこと。

出土品などの物的根拠を示さずに、何でも太古の天皇家祖先が作ったことにすれば喜ぶだろうという考え方は考古学ではない。

内容は読者各々の判断に任せるとしてともかく、YouTube にしつこく表示される広告の「今までの定説を覆す新発見がありました、縄文時代という名称に異を唱えていて著者の発見(空想)した国の名称に時代の名称も変更するべき」等という客観的根拠のない誤解を招くうっとうしい広告は即刻止めるべき。

あのような怪しいサプリメントまがいの広告の仕方をしている時点で程度の知れる。
この広告を見た方のみ限定、今だけ送料のみの500円とか謳っているような広告のまともなものがありますか。

内容に自信があるのならきちんと出土品などの物的根拠を示して考古学会で新説として発表されるなどし、あのような何かの通販の様ないかがわしい広告の仕方を止めたらどうですか。

この本の後編にもなる近代編では自論に都合のいい事だけをこじつけ逆は無視する等ご都合主義の傾向はありつつも日本の自虐史観を正すと仰られている立派な先生のようですが、近代の戦勝国よる洗脳教育を正すのと、太古の歴史を自身の思想の都合のいいように改変することには大きな隔たりがあることが大学の名誉教授にもなられている先生が理解できないとは思えないので、何か一時の気の迷いか何かで書かれたものですぐに訂正されることでしょう。

アメリカなどにキリスト教原理主義と言われる人たちがいて、人類はイエス キリストが作ったものだから進化論というのは神への冒涜だと科学を否定していますよね。
あと未だに天動説を信じている人がいて、この世界は神が作ったものだから地球を中心に星の方が回っているのだという人もいますけども、内容や考え方的にはあれのキリスト教的な部分を国家神道に置き換えただけに感じられる。

2.26事件の際には当時の陸軍内部に、昭和天皇が謀反に賛同してくれなかったら天皇陛下すらすげ変えようという動きがあったくらいで、統帥部があまりに謀反鎮圧に消極的なので昭和天皇自ら異例の大海令と呼ばれる直接命令を出し、連合艦隊を東京湾と大阪湾に派遣し海軍陸戦隊を東京都内で陸軍の謀反部隊と対峙させたぐらいですから、弱体化させ統治しやすくするために戦勝国に押しつけられた自虐史観も良くないが、逆にあまりに過度に国家神道を賛美することも戦後に日本国民のために平和主義に尽力された天皇家への否定になるということを頭の片隅に留め願いたいと思います。

まあ、厳密にいえば、私は上記のカスタマーレビューを100%容認できませんが、とにかく筋の通ったレビューとして評価できます。

トンデモなフラットアーサー界隈でも真実を伝えていたりしますしね。クレイジーな団体が真実を伝えて、逆にその真実を否定するように仕向ける、みたいな。あ、断っておきますが、私は地球は球体と思ってますよ。

詐欺広告といえば、シミが消える美容液もそうですよね。

100円でお送りします、とか、赤字覚悟云々っていうものほど、粗悪だったりします。

もうYouTube広告は信じません。十中八九詐欺または低品質だから。